初の海外遠征・活動の原点となったBonsai Slovakia | 大樹園
2025/5/14
初の海外遠征・活動の原点となったBonsai Slovakia

6年目の挑戦!初の一人海外遠征で得たかけがえのない経験

皆さん、こんにちは!大樹園四代目の鈴木卓也です。
今回は、2016年4月にスロバキアで開催された国際的な盆栽イベント『Bonsai Slovakia』に参加してきた時の、ドキドキ、熱気溢れる体験談をお届けしたいと思います!

実はこの時、人生で二度目の海外、そしてまさかの一人海外遠征。

右も左も分からない異国の地で、盆栽を通してどんな出会いがあったのか…

ぜひ最後までお付き合いください!

盆栽スロバキア


まさかの代打、人生初の単身海外へ!

事の発端は、先輩からの「スロバキアに行けないから、代わりに行ってくれない?」という、予期せぬお誘いでした。海外での活動もいずれはと思いつつ、「え、最初がスロバキア?」というのが正直な第一印象。

海外自体もまだ2回目(新婚旅行で訪れたハワイ以来でした)。

しかも今回は一人。

ドキドキしないわけがないです。

でも、新しいことに挑戦するチャンスだと思い、思い切って飛び込むことにしました。

盆栽の世界に入って6年目。

まだまだ若輩者の僕にとって、海外の盆栽イベントに参加することはかなり強気の挑戦でした。

想像以上の熱気!「Bonsai Slovakia」に圧倒される

担当の方にお聞きしたところ、スロバキアの盆栽人口は100人くらいらしいとのことでした。

が、「…え?」と息をのむほど広い展示会場でした。

池を作って錦鯉を泳がせ、橋もかけてあるなど立派な装飾がされていました。

会場となった大きな公園では、同時にガーデニングのフェスティバルも開催されていて、キッチンカーが出ていたり、庭木が販売されていたり…

盆栽に興味がない人でも楽しめる、オープンなイベントなんです。

そして、お客さんの多いこと!ガーデニング愛好家たちの食いつきもすごく良いし、盆栽のデモンストレーションにもたくさんの人が立ち止まって見てくれました。

お祭りといった方が似合う気がします。

また、僕以外にもデモンストレーターがヨーロッパ各地からたくさん招待されていたことも驚きの一つでした。

チェコ、ハンガリー遠いとイタリア、ドイツ、ポーランドなど…国によっては車で3日かけてきていた方も。陸続きの国って、こんな風に色んな国からぱっと人が集まれるんだなぁ、とちょっとしたカルチャーショックを受けました。

言葉の壁を越え…温かいサポートに支えられたデモンストレーション

bonsai slovakia
盆栽スロバキア

今回のイベントでは、デモンストレーションとワークショップを任されていました。

まだ5年しか経験のない僕が、海外の舞台でそんな大役を…!プレッシャーはもちろんありましたが、やるしかない!と腹を括りました。

現地のイチイという木を使い、観客の皆さんの前で3時間半、使える時間をめいっぱいかけて作品を仕上げました。

準備していただいた木が想像の数倍枝数が多く、急遽、現地の方にアシスタントもしていただきました。

英語は正直得意じゃないので、時々コミュニケーションに苦労することもありました。

でも、アシスタントの方や主催者の方々、そして見に来てくれた人たちの期待にも応えたいという気持ちから、なんとか問題なくやり遂げることができました。

言葉が通じなくても、盆栽への情熱はちゃんと伝えられたのではないかと思っています。

Bonsai Slovakia
Bonsai Slovakia

盆栽だけじゃない!国際色豊かな交流の輪

Bonsai Slovakia
Bonsai Slovakia

ワークショップとデモンストレーション以外の時間はいろいろな展示を見て回ることができました。「Bonsai Slovakia」では盆栽以外にも多種多様な展示がたくさんありました。

主催者の方は、盆栽とお茶のお店をやられているそうで、会場には各国のお茶文化が集結!

中国茶、トルコ茶…色んなお茶の香りが漂っていて、珍しいお茶をいただくことができました。

日本からはお茶の専門家や、太鼓の演奏、スロバキア在住の日本人歌手の方などが参加されていて、僕も日本人代表としていきなり折り紙を教えてみたりと盆栽以外にも日本文化を伝えるお手伝いができました。

異文化との出会いと、忘れられないチェコの夜

イベント期間中には、色んな国の人たちと交流する機会がありました。

英語がペラペラな人もいれば、そうでない人もいて、お互いに通訳したり、辞書アプリを使ったり、ジェスチャーで伝え合ったり…言葉は違えど、盆栽をはじめ植物が好きという共通の想いがあれば、ちゃんとコミュニケーションが取れるんだなぁ、と感動しました。

Bonsai Slovakia

異文化交流という点で特に印象的だったのは、隣の国、チェコから来た人たち!

本当に陽気で、毎晩のようにパーティーが開かれるんです。

アコーディオン奏者がいたり、みんなで歌ったり踊ったり…そのエネルギーが日本人の僕には新鮮でした。

僕も誘われて参加しましたが、言葉が分からずついていけない部分も正直ありました。

それでもなんだか、一緒に歌って踊っているうちに、巻き込まれて楽しんでしまいました(笑)。

「日本の歌をアカペラで歌って!」というリクエストには慌てましたがその場の勢いで歌ってみたら喜んでもらえたので良かったです。普段の僕をご存じの方々にはちょっと想像できないかもしれないですね。

その後は、みんなでショットを飲みに行ったりして…

盆栽を通じて、こんなにもアツい国際的な交流ができるなんて、想像もしていませんでした。

盆栽スロバキア
Bonsai Slovakia

観光で街や市場を見て回りましたが、特にスロバキアの田園都市の風景は印象的でした。

どこまでも広がる巨大な畑や、広々とした広場…日本とはスケールが全然違っていて、ただただ見とれてしまいました。今でも胸に残る素晴らしい風景でした。

【まとめ】熱意が未来を拓く!新たな挑戦への原点

「Bonsai Slovakia」に参加して、一番強く感じたのは、盆栽のレベルがどうこうではなく、

「盆栽を盛り上げたい!」という主催者の方や参加者の皆さんの純粋な気持ちが、ひしひしと伝わってきたことでした。

日本の盆栽イベントはあまりにも日本らしすぎることに気が付きました。

このイベントはとにかく盆栽を知らない一般の人が楽しめる工夫が凝らされていて、自由で、温かい雰囲気なんです。

「盆栽って、もっとたくさんの選択肢があっていいんだ!」

そんな風に、自分の考え方が大きく変わるきっかけになりました。このスロバキアでの経験が、今までとは違う盆栽展をやってみたい、色んな分野とのコラボレーションにも挑戦してみたい、そういった新しいアイデアが生まれた原点の一つなんです。

初めての一人海外遠征は、不安たくさんありましたが、それ以上に貴重な経験となりました。

言葉の壁を越えて繋がった人たちとの温かい交流、そして何よりも、盆栽を愛する人たちの情熱に触れることができたことは、僕にとって大きな幸運でした。

この経験を胸に、これからも伝統を守りながら、新しいことにもどんどん挑戦していきたいと思っています!

Bonsai Slovakia


盆栽大樹園
創業1934年 黒松盆栽の匠 |販売・レンタル・盆栽教室で愛好家から初心者まで

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