2021/6/16
恐れるなかれ、消毒の基礎

みなさま、こんにちは。

梅雨かと思えば30度を超える日があったりと今年はびっくりさせられますね。

とはいえ植物にとっては今が成長期真っ只中。

 

今回はその元気な姿を守るための大切なお手入れ、「消毒」についてお話したいと思います。

特に今の成長期に必要なものについて解説していきます。

 

消毒に関してはいろいろなこだわりや理論を持っている方がいるかと思いますが大樹園ではこんな風に考えていますよ~という感じでご紹介していきます!

 

盆栽で消毒の目的というと、この3つ。

・殺虫

・殺菌

・殺ダニ

+石灰硫黄合剤 (これは冬の消毒です。以前記事にしているので併せて読んでみてくださいね!

盆栽の万能薬?石灰硫黄合剤)

 

 

◎殺虫◎

アブラムシやカイガラムシなど種類は様々。

タイミングが同じで混ぜても問題ない薬剤であれば殺ダニや殺虫と併せてもOKです。

 

◆タイミング

毎月1回程度のペースでしています。

期間は盆栽の成長期、4月~10月頃までです。

タイミングというよりは虫がいるときはもちろん、いなくても予防も兼ねて消毒するという感じです。

 

 

◆ポイント

園芸用の農薬を2~3種類用意しておくと、いろんな種類の虫に対応できるので効果的です。

手持ちの盆栽が少ないのであれば、ホームセンターなどで売っている園芸用の殺虫スプレーでも十分です。

 

 

◎殺菌◎

菌は大きく分けて「どの樹種にもよくある病気」と「特殊な病気」に対しての2種類に分けて考えています。

◆タイミング

「よくある病気対策」は4~10月まで殺虫と同じく毎月行います。

 

「特殊な病気対策」は毎月ではなく特に6月にしています。

この時期は湿度や気温によって活発になる菌が多いからです。

例えば葉古い病では銅水和剤を使用します。

樹種や対策したいポイントにあったものを選んでいます。

芽出しの時期である6月は要注意。新芽が病気にならないように対策しましょう!

秋の初めにも症状が出てくる場合があるので9~10月の終わりまでにもう一度しておくと安心ですね。

 

◆ポイント

菌がついてしまったものはすぐにやっつけましょう。

予防としても行うのがいいですね。

「殺虫殺菌剤」を使用すると一度に両方対応できるので楽ちんですよ。

 

 

◎殺ダニ◎

殺虫と殺ダニが分けられていることに不思議に思われる方も多いかもしれませんが、盆栽によくつくハダニは昆虫ではなくクモの仲間。そのため普通の殺虫剤では駆除出来ないことが多いです。「殺ダニ」と表記されたものを使用しましょう。

発生時期が決まっているのでそれに合わせて行います。

◆タイミング

ハダニの発生時期は3~10月で、梅雨明け頃から増えはじめ、夏場にピークを迎えます。

気温上昇と乾燥で増殖するハダニ。タイミングを合わせてやっつけましょう!

 

大樹園では発生時期に合わせて年に4回くらいしています。

・4月末(卵で越冬し孵化してきたものをやっつけます。冬前に殺ダニしていると少なく済みます)

・梅雨明け直後(ハダニは水に弱し。そのため梅雨明け後の気温上昇期に増える!!その前に殺ダニを。)

・夏終わりの9月頃くらい(気温が高く乾燥した環境で増殖するハダニ。乾燥してくる前に殺ダニ!!)

・冬前の10月末頃(残ったダニに冬を越させないために。)

 

◆ポイント

1.時期が大事!

ハダニは少数では被害はあまり大きくなりません。

しかし、繁殖能力が高く、産卵~孵化までのサイクルが短いので短期間で爆発的に増えます。

数が増えると一気に被害が大きくなるので、毎年ハダニが発生する時期の少し前に予防散布すると効果的です。

上記の通り活発になる時期が決まっているのでタイミングを合わせて殺ダニしましょう。

 

2.毎回違う成分のものを使う

一世代のサイクルが短く、同じ薬剤を使用し続けると世代交代によって抵抗性をもたれて効きにくくなるので、使われている主成分が違うものを2~3種類を交互に使っていくことをおすすめします。

 

3.消毒しなくても予防はできる!

ハダニの最大の予防法は、葉水です。ハダニが水に弱い性質を利用して、普段から葉水をし、乾燥しないように心がけておけばハダニもつきにくくなり、発生してしまっても被害の拡大は防ぐことができます。

また、ハダニは水に弱いだけでなく、流されやすいので勢いよく水をかけるだけでもある程度駆除することができます。

 

 

 

 

◎消毒をより働かせるために◎

●展着剤

薬剤を葉や虫につきやすくする薬。カイガラムシなどは薬剤をはじく場合があるので、展着剤でしっかり窒息させます。

また、展着剤のなかでもアプローチBIのように、浸透を促す種類もあるので殺菌の際に使うことがあります。

とにかく混ぜればいいというわけではないので樹種や目的に応じて使ってくださいね。

 

●消毒に適した天候・気候

1.消毒後、半日は雨が降らない日 →浸透させるため

2.暑すぎない日 →高温による薬害を避ける。朝一番、夕方、曇りの日がいいですね。

 

●必要な用途・樹種以外に使わない

例えば薬剤が少し余ったからと言っても目的とは違う木にかけたり…

薬に弱い木もあるのでもったいないなぁと思っても必要な分だけにしておきましょう。

(気持ちはよ~くわかります!)

 

●用法をよく読んで使いましょう

園芸用とはいえ農薬です。よく読んで購入・使用してください。

逆に目的に合っていれば安心して使ってください。

 

●薬剤を二種類混ぜてもいいの?

一概にいいとは言えませんがOKな場合が多いです。

薬剤のラベルでも確認できますが、心配でしたらインターネットで下調べしたり購入店で聞いてみてもいいでしょう。

特に、石灰硫黄合剤や銅水和剤は混合すると薬害が出る組み合わせがあるので注意してくださいね。

相性の悪い薬剤同士を使いたい場合は10日以上は期間を空けて、1種類ずつ散布しましょう。

 

●濃度に注意

ご自身で希釈する場合は計量カップやスポイトなどでできるだけ精密に計りましょう。

鉢の数が少ない方や「大変そうだな~」という方は、ホームセンターなどで売っている園芸用の殺虫スプレーでもOKですよ。

 

 

◎最大のポイント◎

消毒・薬剤・薬害・希釈・・などなどいろいろと難しそうなことが並びましたがタイトル通り

「恐れるなかれ!」

です。

 

一番いけないのはあれこれ悩んで何も対策しないこと・時期を逃すことです!

まずは1種類、簡単にできるスプレータイプなどで始めてみましょう。

農協などの特に園芸や農業を得意とするお店だと種類も豊富なので違う成分のものを入手しやすいです。

「この成分は効くのだろうか?」と考えてしまうかもしれませんがそこは用法やパッケージに「殺虫」「殺菌」「殺ダニ」など目的の表示があれば大丈夫です。

成長期をダニや虫に奪われないためにも対策しておきましょう!!

 

 

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