Bonsai Style | 大樹園 - Part 6

‘Bonsai Style’の記事一覧

2021/11/6
彩りの秋を楽しむコツ

みなさま、こんにちは。

 

過ごしやすい気温になりましたね。

近頃、散歩しているとたわわに実った柿の木やみかん、名前は知らない木でも実りの盛りを感じます。

(柿をどっさりいただいたりというのも実りの秋を感じますね)

 

盆栽にとって秋は一年で一番の見ごろと言える時期の一つ。

葉が色づき、実物はようやく実を結びます。

今の時期の主役は実物や紅葉する樹種に感じることもありますが、松柏も姿が安定してくるので楽しめますね。

 

さて、本日は晴れ姿を見せてくれている実物・紅葉する樹種について。

せっかく見ごろなのでたくさん楽しめるように。

そして来年も楽しめるようにしていきましょう。

 

1.鳥対策(展示会等に飾りたい人向け)

成り始めのうちはいいのですが、秋になって実が色づいて来るとそれは鳥たちにとってもいい目印に!

特に11月中~末は要注意!

実が熟し食べごろを迎え、鳥の餌食になることが。

 

できる対策としては、「網をかける」。

夏に使った寒冷紗を利用してもいいでしょう。

あるいは鳥かごに入れて飾るという離れ業も。

著作権の都合で参考写真を載せることはできませんが、「盆栽 鳥かご」で検索すると籐の鳥かごなどに入れて飾っている写真が出てきますよ。

 

それから、鳥対策が必要なのは、盆栽をお部屋で楽しみたい方向け

部屋に飾る前に鳥に食べられないようにするのが目的です。

 

逆にどこにも飾る予定がなくて自宅の棚場で楽しむだけという方は、網や寒冷紗をかけるような対策は向いていないと思います。せっかくきれいな見頃の時期なのに、ずっと網がかかってる姿を眺めていては楽しみも半減してしまいますよね。

そういう場合は自然そのままの姿を楽しんだらいいんじゃないでしょうか?

庭で鳥が盆栽に留まっている様子も、見方を変えれば風流ですからね。

強いて言うなら鳥よけを吊るしておくくらいの対策でいいと思います。

 

いろいろな楽しみ方があるので必要な手入れを取り入れましょう!(鳥だけに?!)

 

 

2.もみじ・紅葉を楽しむ樹種

美しい紅葉を楽しむために大切なのは「寒暖差」

秋冬の寒さを感じさせることが大切なのです。

(夏の日差しを浴びることも大切なのですが、時間は戻せないので…)

 

今は一日の中でも朝晩・日中と寒暖差がありますよね。

夏の置き場のままになっている場合は必ず日の当たる・風通しの良い場所に動かしましょう。

しっかり外気にさらすことできれいに紅葉します。

 

●ダメな場所

・軒下など陰になりやすい場所

・霜が降りにくい場所 ★これは裏表で違う色になる原因にもなります

これだけ一様に真っ赤に染まるのは盆栽ならでは。

庭木や自然の木だと大きい分、影になる場所や通気性などまばらになるのでなかなか難しいのです。

 

 

◎紅葉を十分に楽しんだら、終わる少し前には葉を落として、枝の剪定をしてあげましょう。

この時期に作業することで水が吹いて枝が弱ってしまうことを予防できます。

 

 

3.老爺柿などの大き目の実がなる実物

 

こんなふうに見事に鈴なりの実がなっている姿はきれいですよね。

ですが、やはり多くの実が長期間ぶら下がっているのは木の負担になります。

しっかり楽しんで、少しだけ早めに実を落とすのがベスト。

時期としては11月末が目安です。

しわしわになるまで実をつけたままにしたりするのは枝の負担になるのでやめておきましょう。

 

●注意点

・まばらに実がなる場合は気にしなくていい対策です!!

・バランスよく、侘しさを楽しむような見せ方をする場合は負担も少ないので慌てず最後まで鑑賞してくださいね。

・紫式部・ピラカンサなどもともと実がたくさん付くことが当たり前の樹種の場合は落とす必要はありません。

 

時々、「実物は長く実をつけておいてはいけないからさっそくとりました!」と色づいてすぐに落としてしまう方のお話を伺いますが、これは正直もったいないと感じます…

せっかく実ものを持っているのに、一番の晴れ姿を見ずに早々に終わらせてしまうなんてもったいないです。

愛情をこめて育ててきたのだから、どうか慌てず一番の晴れ姿をできるだけ愛でてあげてくださいね。

 

 

4.対策よりも楽しむことを一番に!

実は、これが今日一番お伝えしたいこと

なんだかんだと申し上げましたが、見ごろを楽しむことが一番大切です。

盆栽は絵画のようにいつでも完璧な姿を楽しめる芸術ではありません。

(その移り行く様も楽しみの一つです。)

だからこそ、一番いいときをじっくり楽しんでいただきたいのです。

大掛かりなお世話でなくても、日々水やりや観察をして愛情込めて育ててきた盆栽です。

実もの花もの晴れ姿を楽しめるのはたった一瞬。

季節の移ろいと自然の豊かさを身近に感じられるそのひと時を、どうか思う存分堪能してくださいね。

 

2021/10/12
「盆栽選び」の考え方

みなさま、こんにちは。

…いえ、お久しぶりです。

緑風展に足を運んでくださったみなさま、ありがとうございました。

お天気も良く、楽しんでいただけたと自負しております!!

 

さて、緑風展でも然り、盆栽展に行くと即売会場があることも多いと思います。

今回はその際の「盆栽選び」に参考になりそうなお話を。

今回はちょっと長めの記事になってしまいましたがお付き合いください。

(さらに…)

2021/9/7
秋の足音とともに…忍び寄る虫

みなさま、こんにちは。

 

8月の終わりには各地で雨が降り、そのまま秋の足音が聞こえてきましたね。

今回のテーマは「虫」です。

といっても秋の美しい音色を奏でる虫ではなく…害虫です。

 

盆栽に限らず、植物に虫はつきもの。

秋だけに限らず異変を見逃さないこと、すぐに駆除することが一番の対策です。

(さらに…)

2021/8/4
夏の盆栽園、どんなことをしているの?

みなさま、こんにちは。

暑い!暑いですね!!

ほかに冒頭のご挨拶が思い浮かびません。

 

さて、夏はほかの季節に比べお手入れが少ない時期。

盆栽園も夏休み?!

なんてことはありません。

というわけで、今回はあまりお見せすることのない盆栽園の仕事を少しご紹介。

今回は夏編です!(続編があるかどうかはわかりませんが)

(さらに…)

2021/7/29
Youtube更新! 中野行山氏登場 。

みなさま、こんにちは。

暑いですね!

アツイといえば大樹園のYoutube 「Bonsai Nippon」も盛り上がっております!

さてその内容は…?!


カッコいい動画ができてテンションが上がっていますがここからは真面目に。

すでにInstagram・Facebookでもお知らせしていますが、盆栽鉢作家の巨匠・中野行山氏にお話しを伺っています。


Bonsai Nipponでは新しい試みとして日本の職人にスポットを当て、その技術や想いを世界中に伝える

「Spotlight Stories」をスタート。その第一弾が中野行山氏

 

 

近年力を入れている創作鉢についても改めて伺ってきました。

(創作鉢の一つ)⁡

 

すでにご存知の方もいるかと思いますが、少し前から中野行山氏の創作鉢のPR、販売のお手伝いをさせていただいている大樹園。

大々的に打ち出していませんでしたが満を持してご報告したいと思います。


中野行山氏といえば盆栽鉢の巨匠。

鉢作りを熟知した行山氏だからこそできる創作鉢はさすがの逸品、そして面白い!

しかし、すでにこれまでの鉢作りで定評があったにも関わらずなぜ創作鉢なのか…?



その理由の一つが「盆栽界を面白くしたい」ということ。

その想いは大樹園が目指すところと同じだと考え、今に至ります。

控えめに言っても盛り上がっているとは言い難い盆栽界。
今のままではどうなっていってしまうのでしょう。

伝統文化も個性や面白みがあればもっと魅力的になるはず。

長年、盆栽に向きあってきたからこそできることをしていきたいと思います。

というわけで長くなりましたが行山氏の想いを伺ったインタビュー。
まずは予告編をご覧頂きたいと思います‼︎

(カッコよく仕上がりすぎてこれからどうしようかハラハラしています。頑張ります!)

Youtube、実際の創作鉢は下のURLからご覧いただけます。

【Bonsai Nippon】
https://youtu.be/1FWn9sjvpew

【Gyozan Nakano Pot Store】
https://gyozan-nakano-pot-store.myshopify.com

Bonsai Nipponの方では皆さんの質問などにお答えしていくコンテンツも進めています。

リクエストがあればぜひ、教えてくださいね!!

2021/6/16
恐れるなかれ、消毒の基礎

みなさま、こんにちは。

梅雨かと思えば30度を超える日があったりと今年はびっくりさせられますね。

とはいえ植物にとっては今が成長期真っ只中。

 

今回はその元気な姿を守るための大切なお手入れ、「消毒」についてお話したいと思います。

特に今の成長期に必要なものについて解説していきます。

 

消毒に関してはいろいろなこだわりや理論を持っている方がいるかと思いますが大樹園ではこんな風に考えていますよ~という感じでご紹介していきます!

(さらに…)

2020/6/8
黒松の芽切り

みなさま、こんにちは。

6月に入り、次々と梅雨入りしてまいりました。

今回は大樹園の代名詞でもある黒松の手入れについてお話させていただきます。

「黒松の芽切り」です。「短葉法」とも呼ばれます。

●黒松の新芽を切る

●時期としては6月初旬~7月下旬。と言っても、地域によって気温や天候の差が激しい時期です。

中部地方にある当園では細かく分けるとこんな感じで行っています。

大物:6月初旬

中品:6月20日以降くらい

小品:7月中旬~

土の配合や地域によって若干の誤差がありますので、樹をよく観察し、お住まいの地域に合わせて時期を調整してくださいね!

 

※ちなみにですが、黒松と同じ様に赤松も芽切りをすることができます。

ただし、赤松の方が2番芽が伸びにくいので、上記の時期を参考に

黒松よりも半月ほど早めに切り始めた方がいいですよ。

(さらに…)

2021/1/13
2021年ブログ始め ー大樹園の真面目な話ー

みなさま、明けましておめでとうございます。

遅くなりましたが、新年のご挨拶です。

昨年は多くの方にご愛読いただきありがとうございました。

引き続きブログをはじめSNS、ようやく始動したYoutubeにも力を入れていきますのでご贔屓のほどよろしくお願いいたします。

大樹園の手塩にかけた盆栽をみなさんにお見せすること、盆栽を育てる事の魅力を存分にお伝えしていきたいと思います。

 

新年、一回目のブログ更新ということで少し真面目に(いつもは…?)「大樹園の思い」を語ってみようと思います。

(さらに…)

2020/10/13
どうなってる?最近の盆栽イベント

皆様、こんにちは……いえ、お久しぶりです!

約2か月ぶりの更新です。

大変お待たせして申し訳ありません。(待っていてくださったと信じております…)

2か月も何をしていたかと言いますと、産休をいただいておりました。

無事、8月7日に男の子を出産し、戻ってまいりました。

まーさんもジュニアも元気です!

二人の男の子の母になり、これからますます頑張りますのでよろしくお願いします。

 

なお、鈴木は8,9月も元気にお仕事しておりました。

夏を満喫していたようで、ブログの更新はちょっぴり疎かになったようですね~

大樹園はしっかり営業中です!

ご安心ください(笑)

 

皆様は無事に夏を越えられましたか?

もし「ちょっと元気がなくなってしまった」「枯れそう!」という方、遠慮はいりません。

何か手を施せるかもしれないのでご一報ください。

お手伝いさせてくださいね。

 

さて、ようやく秋らしい天気になってまいりました。

Go Toキャンペーンが始まり、そろそろお出かけしたい皆様に盆栽イベントの近況をお知らせです。

◆中止が決まっている盆栽展

・11月 京都 大観展

・12月 岡崎 五万石展(大樹園主催)

久留米 青樹展

・1月 名古屋 銘風展

大きい展示会が軒並み中止で残念ですね。屋内での大規模展示はコロナ対策を施す必要があり、なかなか開催が難しいのが現状です。

しかしその中でも開催予定の盆栽展もいくつか!

さっそくご紹介します。

 

◇開催予定の盆栽展

・安城市民芸術祭 10月9日(金)〜11日(日) 場所:安城市民会館

 

・名古屋城盆栽展 10月16日(金)〜18日(日) 場所:名古屋城・屋外特設屋形

 

・雅風展 2021年1月8日(金)~10日(日)  場所:京都市勧業館みやこめっせ

(小品盆栽の大御所!大樹園も出店するかも?!)

 

・国風盆栽展・前期 2月8日(月)~11日(木)

・国風盆栽展・後期 2月13日(土)~17日(水)場所:前後期ともに東京都美術館

屋外やスペースが十分とれる展示会、小規模の盆栽展は開催される傾向です。把握している範囲ではありますが参考にしてみてください。

マスクや手洗いうがいなどの対策をしっかりしてお越しくださいね!

我々も自粛していた分、楽しみです。

 

また、盆栽大樹園では引き続きオンラインでの盆栽教室も募集しております。

当園も屋外ですので、実際に来園いただくことも可能です。

お越しの際はご一報くださいね!

 

そして現在作成中なのが…Youtube!!

海外のお客様にもご覧いただけるようなものを鋭意作成中です。

もうしばらくかかりそうですが、応援していただけると頑張れます。

普段Youtubeなんて見ないという方も(私です)、ぜひ楽しみにしていてくださいね!

 

大樹園のチャレンジはとどまることを知りません。

2か月ぶりとなりましたが、引き続きごひいきの程よろしくお願いいたします。

2020/7/28
岡盆ってどんなことしてるの?

みなさま、こんにちは。

大樹園のある愛知県岡崎市は梅雨明け前から30度を超える日が続いています。

…あ、暑い~!!

盆栽も水遣りが大切な季節ですが、みなさまご自身も水分補給をしっかりしてくださいね。

樹も人も体力を消耗します。

無理はしないようにしていきましょう!

 

さて、今回は「岡盆」についてお話したいと思います。

岡盆とは… (さらに…)